民間防衛 スイス政府編 感想

感想文を書くような本か?と思われるかもしれませんが、この本、すごく大切なことが書いてあります。
核戦争が起こったら、どんな被害があるかとか、どのように避難すればよいかとか、そのためにどういった備えと心構えが必要か、などかなり具体的なことが書いてあります。
戦争が起こって、攻撃を受けたときにどのように対応すべきか、占領されたらどうするか、国を取り戻すためにどうすればよいのかなど、そういったことを国民に周知する。スイスが永世中立国であり続けるためにどれだけの覚悟をもって国家を運営しているかがうかがい知れます。
日本はアメリカと軍事同盟を結んでいるとはいえ、暢気すぎです。特に憲法9条を唱えていれば、戦争は起こらないなどと勘違いしている人にこの本をたたきつけてやりたくなります(やりませんよー)。
確かに、今の時代、直接軍隊を動かして戦争をする、というのはあまりリアルではないかもしれません。ならば後半の「戦争のもうひとつの様相」という章を読んでいただきたい。敵が武器を使わず、どのように国を侵略するか。マスコミ、政治家、言論人などを取り込み、様々な方向から圧力をかけ、私たちの抵抗意思をくじき、眠らせようとします。国を経済的に弱らせて、混乱を呼び込み、政府への信頼をなくさせ、内部分裂させる。本当にいま日本が、このような侵略をされていないと思いますか?
舛添新東京都知事が、この本の帯に推薦者として書かれていて、実際にこれをモデルにして、防災対策にするために冊子を配布する考えがあるそうですが、防災対策だけではなく、この本全体を通して書かれていることを、わかりやすく日本向けにして作っていただきたい。そして、これを東京都のみならず、全国に広めていただきたい。それだけでも、彼が都知事になった意義はあると思う。ほかのことに関しては・・・。うーん、とりあえず、いろんな疑惑がいっぱいあるのでいつまでやれるのかな?とりあえず、この本だけは作ってください(笑)。
※こちらの記事は平成26年2月25日に書かれたものです。
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