7日間ブックカバーチャレンジ 2日目 吸血鬼ハンターD

7日間ブックカバーチャレンジ 2日目 吸血鬼ハンターD

7日間ブックカバーチャレンジ 2日目。
今回、紹介するのは菊地秀行の傑作SFシリーズ『吸血鬼ハンターD』です。

こちらを初めて読んだのは高校1年生の時でした。
通っていた高校の図書館にあったのですが、あっという間に夢中になり当時発売していた4作目まで買いそろえました。
現在36作品も刊行されている超人気&ロングセラー作品です。

西暦12090年。
1999年の全面核戦争の後、ミュータントのはびこる世界で、攻防を繰り広げる人類と『貴族』を称する吸血鬼。
主人公は人間と吸血鬼の間の混血児(ダンピール)の吸血鬼ハンターのD。
菊池秀行の描くヒーローは『魔界都市ブルース』の主人公・秋せつらもですが、超絶美形で無敵。
こちらの主人公・Dもシリーズ1作目はどちらかというと男らしい風貌の美青年だったはずですが、表紙、挿絵を描いているファイナルファンタジーシリーズで有名な天野 嘉孝氏のイラストイメージのせいか、どんどん人外の美形に。
無表情のDがエピソードの最後に見せる、それを見た人が生涯誇りに思い、語り継ぐような「笑顔」がどのようなものなのかが、私の乏しい想像力では脳内でも再現できず、誰か映像化してくれないものかと。

映像化作品自体は何作かあり、初めて読んだ時は1作目がすでに映画化されていました。
作品としてはストーリーもキャラクターデザインも正直どうかなあというところが多々あり。
17歳ながら妖艶な美女であるヒロインのドリスがなぜかロリキャラっぽくなってるますし、敵キャラの太陽のごとき美少年・麗銀星がパンク野郎みたいでしたし。
しかしながら、D役の声優は私の大好きな故・塩沢兼人氏で、それだけでも見る価値はあるというものです。
現在はDVDで4000円ほどで手に入りますが、当時はVHSで19800円!
父が経営していたショッピングセンターでアルバイトさせてもらって購入したのも懐かしい思い出。
サウンドトラックは全曲、小室哲哉が作曲、エンディングテーマはTMネットワーク『Your Song』
それほどTMネットワークが有名ではなかったころですが、ファンなら必聴の素晴らしい楽曲揃いです。
小室哲哉は1990年代のプロデューサー時代の方が若い方には印象が強いかもしれませんが、TMネットワークの音楽と世界観が大好きでした。

こちらの作品、『吸血鬼ハンターD』は1作目さえ読んで世界観さえ把握しておけば、他の巻はほぼ独立した作品として読めます。
手に入りやすい新作から読んでも良いかと思います。