倉山満 逆にしたらよくわかる教育勅語 感想

世の中、なんとなくそう思っていることって多いですよね。なんとなく、日本は戦前アジアの人たちに悪いことをしたようだ、教育勅語って天皇に忠誠を誓う軍国主義者を作るためのものだったのだそうだ、消費税を上げなければ日本は破産してしまうようだ。そのなんとなくって本当にそうでしょうか。
教育勅語を読んでみましょう。全くもって当たり前のことしか書いてありません。では何でこれをGHQは禁止したのでしょうか。それはこの教育勅語を逆にしてみれば見えてきます。この逆教育勅語ってまさに現代の日本ではないですか?
【倉山満】 逆・教育勅語
GHQは日本人を立派に育ててはいけないと思っていたのですね。アメリカは日本に民主主義を教えてくれた、いいことをしてくれたという人がいますが、敵が親切にしてくれると考えるのは甘すぎです。彼らは自分たちと戦争した日本を弱体化するために日本の教育や文化を破壊していったのです。
各徳目に沿って、日本の歴史などを振り返りながら、この徳目で我々の祖先は何を目指していたか、これがなくなってしまった現代がどのような社会になってしまったのかについて語られます。教育勅語があったから日本人が素晴らしかったとか、戦前の日本がこの教育勅語のとおりの国だったとかそういうことではありません。しかし、世の中本音だけではなく建て前というものも非常に大切です。その建前をなくしてしまったら人はどうなるのでしょうか。理想とするもの、目指すもののない人間が向上していくことなどあり得るのでしょうか。
倉山先生流の洒落や皮肉が効いていて、字も大きく読みやすい本ですが、ぜひ最初から順番に読んでみてください。現実を突きつけられてちょっとつらいようなところもありますが、最後まで読むと感動し、自分がどうあるべきかを見つめなおすきっかけになると思います。
※こちらの記事は平成26年12月3日に書かれています。
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